第2回「Claris FileMaker のバージョンアップの方法」
2022年05月13日 10:51 AM
バージョンアップ
全4回にわたって、FileMaker専門の開発会社の視点で
バージョンアップにはどんな準備が必要で、何に気を付けたらいいのか
わかりやすくご説明をさせていただいております。
第1回目はこちら↓
「FileMaker のバージョンアップとは?」
第2回の本ブログでは、実際にバージョンアップをする際の手順をご紹介したいと思います。
ぜひ、お手元のカスタムAppでお試しください。
1.アプリケーションをインストールしましょう
最新バージョンのアプリケーションのインストールは必須となります。
ご準備いただくアプリケーションは以下2つです。
インストール方法は、Claris のサイトまたは過去に弊社ブログでも紹介しております。
■Claris FileMaker Pro 19 のインストール
・Claris FileMaker Pro 19 インストールガイド(Claris FileMaker ヘルプ)
・Claris FileMaker Pro インストール方法(YWCブログ)
■Claris FileMaker Server 19 のインストール
・Claris FileMaker Server 19 インストールおよび構成ガイド(Claris FileMaker ヘルプ)
・FileMaker Server19 にアップグレードするためのベストプラクティス(Claris ナレッジーベース)
・Claris FileMaker Server 19 インストールレビュー(YWCブログ)
・簡単バージョンアップ!~FileMaker Server 16をFileMaker Server 19へバージョンアップしてみよう~(YWCブログ)
簡単バージョンアップ! ~FileMaker Server 16をClaris FileMaker Server 19へバージョンアップしてみよう~
上記2つのアプリケーションをそれぞれマシンにインストールしますが、
安全にバージョンアップを進める場合、どちらの作業を優先的に進めればよいでしょうか?
・ファイルを、Claris FileMaker Server にホストしている
・現在利用しているサーバーマシンをバージョンアップ後も利用する
例えば上記のような環境でClaris FileMakerを利用している場合、
「Claris FileMaker Pro」のバージョンアップが先でしょうか?
それとも「Claris FileMaker Sever」のバージョンアップが先でしょうか?
この場合は、Claris FileMaker Pro 19 のインストールを優先することをオススメします。
先に Claris FileMaker Pro をアップデートする理由は2点あります。
①互換性の問題があるため
ユーザーのクライアントPCに、互換性のない旧バージョンの FileMaker Proしか入っていない状態で、FileMaker Server だけアップデートしてしまうと、ユーザーが FileMaker Server に接続できなくなってしまいます。
互換性については、こちら
Claris FileMaker 19.0 〜 19.3(Claris ナレッジーベース)
Claris FileMaker 19.4(Claris ナレッジーベース)
ですので、FileMaker Proをバージョンアップ後に、FileMaker Serverのインストールをおすすめします。(必ずしもではないので、状況に応じて前後する場合もあります)
また、サーバーマシンを変えずにFileMaker Serverをバージョンアップする場合は、システムの停止を伴いますので、業務に支障が出ないよう計画的に行いましょう。
②カスタムAppの動作検証を行うため
一度アップグレードしたFileMaker Serverをダウングレードすることは、大変な作業となります。
FileMaker Serverをバージョンアップする前に、ファイルのバージョンアップと動作検証を行いましょう。
FileMaker Proでは、テスト検証のために一時的に1台のクライアントPCに新旧バージョンのFileMaker Proを共存させることが許可されています。
クライアントPCでFileMaker Proをバージョンアップしローカル環境でファイルの動作検証を行います。
問題がないことを確認してから、FileMaker Serverのバージョンアップをすることをおすすめします。
※注意※
Claris FileMaker は後からインストールしたバージョンが優先的に起動するので、旧バージョンを使う場合、旧バージョンのアプリケーションを立ち上げてからカスタムAppを開く必要があります。
サーバーの代替機を用意し、十分な検証後に本番環境のバージョンアップされることをおすすめします。
Claris FileMaker Serverのバージョンアップの注意点については第4回でご紹介します。ぜひご覧ください!
2.ファイルをバージョンアップしましょう
ファイルのバージョンアップは非常に簡単です。
旧バージョンのファイルを最新のClaris FileMaker Proにドラッグ&ドロップするだけで
最新のバージョンの拡張しファイルにコンバージョンできます。
以下の動画で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
Claris FileMaker 12 ~ 19.3 から 19.4 へのアップグレード(Claris YouTube)
ただし、注意点もあります。
アップグレードしたいバージョンの拡張子がfp5以前の場合、拡張子fp5→fp7に変換後、拡張子fp7→fmp12に変換する必要があります。
詳しくは、
FileMaker 各バージョンのファイル変換方法 (Claris ナレッジーベース)
カスタムApp のバージョンアップに関しての注意点は、第3回でご紹介しますのでぜひご覧ください!