初めてのファイルメーカーでよくある事と解決方法

2012年02月25日 01:31 PM

FAQ


今回のTipsでは、ファイルメーカー(FileMaker)を利用し始めて間もない頃に遭遇する事象と解決方法の1例を、一人の社員の経験を元に、ご紹介いたします。

ファイルメーカーを最近利用し始められた方にとって、このTipsが少しでも参考になり、また、ファイルメーカーを長年使用されている方は、「そんなこともあったな」と思い出に浸っていただければ、嬉しく思います。

■ボタンに動作を設定したら、ダブルクリックでボタンに表示する文字列を変更できなくなった!

ボタン設定でボタンに何か動作を割り振る前は、ボタンに表示する文字列は、ボタンをダブルクリックすることで変更できます。

しかし、ボタンに何か動作を割り振ると、ダブルクリックをしてもボタン設定の画面が開いてしまい、文字列が変更できなくなってしまいます。

一度設定を外し、ダブルクリックで文字列を変更してから再度同じ設定をするという方法もありますが、面倒ですし、再設定を間違えてしまう可能性もあります。

そんな場合は、ステータスツールバーにある「テキストツール」
テキストツール
をクリック後、ボタンをクリックしてみましょう。
ボタンに表示する文字列を変更することができるようになります。
(ステータスツールバーが出ていない場合は、メニューの[表示]-[ステータスバー]をクリックして下さい。)
(グレーの表示になっている場合は、使用できない状態になってしまっていますので、ファイルを作成した方に相談してください。)

 

■共有して利用し始めたら、設定していた固定値が無効になった!?

ファイルメーカーで固定値を持たせる方法はいくつかありますが、グローバルフィールド(グローバル格納を使用するフィールド)に固定値を持たせる場合は、注意が必要です。
・・といっても、ファイルを一人で使う分には特に問題はありません。
問題が発生するのは、ファイルを共有して利用し始めた場合(正確には、共有後その固定値を変更した場合)です。

長くなるので結論から書きますと、固定値を持たせる場合は、以下のような方法の方が安全だと思われます。
・計算フィールドを定義し計算式の中で固定値を指定する
・固定値を格納する為の1レコードのみのテーブルを作成し、リレーションシップを定義する
では、なぜグローバルフィールドに固定値を持たせるのは良くないのかというと、共有時にはユーザーごとに値を保持してしまうからです。
例えば、消費税率をグローバルフィールドで持たせている共有されたファイルがあり、ある日、消費税率が変わったとします。
そして、共有されたファイルから、その消費税率をAさんが変更したとします。
どうなると思いますか?

: Aさんの消費税だけが変わり、他の人の消費税は以前のままという状態になります。
(場合によっては、Aさんが再度共有されたファイルを開くと、Aさんまで元の消費税率に戻ってしまいます。)
(※共有を解除した後に、グローバルフィールドの値を更新し、再度共有をすれば、回避することはできます。)

ヘルプには「グローバル格納を使用するフィールドには、ファイル内のすべてのレコードで共通に使用される単一の値が含まれています。」と書かれているので、グローバルフィールドを作成して最初に固定値にしたい値を入れておけば大丈夫だろう と思ってしまいますが、使い方を間違えてしまうと後々ややこしい事に成りかねませんので、気を付けましょう。