Claris FileMaker 19.5 目立たないアップデート:タブ順について

2022年06月16日 11:01 AM

Claris FileMaker 19


Claris FileMaker の19.5がリリースされました。

様々な新機能があるなか、あまり目立たなくて、「えっ、今までできなかったの?」という動作変更があったので、紹介します。

それは、「タブ順」についてです。

小さなことですが、私はちょっとした嬉しい変更でした。

 

 

  そもそも「タブ順」って、どんな機能?

 

タブ順とは、ブラウズモードまたは検索モードでTab キーを押すと、次のフィールドへ移動します。

この機能のことを「タブ順」といいます。

次のフィールドへ移動するキーとしては、Tab キー以外にも、Returnキー、Enterキーを、インスペクタのデータタブで設定することができます。

デフォルトでは、左から右、上から下へとカーソルがフィールド間を移動します。

しかし、レイアウトを作成していくときに、順番通りにフィールドを配置するわけではないですし、修正を繰り返せば、タブ順はおかしな順番になることがあります。

その場合、再度タブ順を振り直すことになります。

 

レイアウトモードで、[レイアウト] メニュー > [タブ順設定…] を選択します。
[タブ順設定] ダイアログボックスとともに、番号を含んだ矢印がフィールドとその他のオブジェクトに表示されます。

 

 

  • フィールドには、左に矢印、ボタンには、右に矢印が表示されます。
  • 番号が表示されないものは、タブ順から除外されています。
  • デフォルトではボタンは、タブ順に含まれません。
  • 集計フィールドは、タブ順から除外されます。
  • 計算フィールドは、タブ順が設定できますが、ブラウズモードではタブで移動することはできません。
    移動できるのは、検索モードの場合になります。

 

地味な機能ですが、ユーザの操作性を良くするには、大切な機能でもあります。

 

 

 ちょっと困った動作

 

このタブ順で困っていることがありました。

何かというと、レイアウトオブジェクトのコピペをしたときの動作です。

 

画像01

 

画像01のように、タブ順を空欄にして、フィールドへ移動しないように設定していたレイアウトがあるとします。

このレイアウトを別のレイアウトにコピペすると、画像02のようになります。

 

画像02

 

困った動作とは、レイアウトオブジェクトをコピペしたときに、タブ順が変更されてしまうことです。

  1. わざと空欄にしていたタブ順に番号が振られています。
  2. タブ順を設定していた場所の番号も変わっています。

 

つまりペーストしたレイアウトオブジェクトのタブ順が、再設定される動作でした。

ちょっと嫌な動作でした。

 

 

 

 改善された点

 

この動作が、バージョン19.5になって改善されています。

画像03

 

空欄だったタブ順が、そのままの状態でペーストでき、設定してあるタブ順のみ付番されています!

この地味なアップデートが、実は結構嬉しいアップデートでした。

 

レイアウトの一部をコピペで、ペーストする際にも、空欄のタブ順は空欄、タブ順が設定してあるところだけ、次の番号から付番される動作になっています。

(タブ順のルールは、左から右、上から下へ、自動で番号が振られます。)

 

  • 削除してしまったレイアウトを、バックアップから戻す
  • 同じようなレイアウトのポータルを別レイアウトに設定する

 

上記のようなときに、タブ順が勝手に埋められるようなことがなくなったのは、

とてもいい改善点だと思いましたので、ご紹介しました。