初めてのファイルメーカーでよくある事と解決方法2

2012年03月31日 06:01 PM

ファイルメーカーのTips


今回のTipsでは、ファイルメーカー(FileMaker)を利用し始めて間もない頃に遭遇する事象と解決方法の1例を、一人の社員の経験を元に、ご紹介いたします。

 

プレビューモードにした時に印刷したい1レコードのみを表示させたい

ステータスツールバーのレコード移動ボタン や マウスのホイールでレコードを移動している時に、あるレコードが表示された画面のみを印刷したい事があると思います。

そこで、印刷する前にプレビューモードで確認しようとした際に、全てのレコードの最初のレコードが表示され、「いや、印刷したいのはこれじゃないんだけど…」と困ったり、「印刷したいレコードのページに移動するのが面倒」と思ったりした事はないでしょうか。

また、そのプレビューモードからの印刷時に、印刷対象に「現在のレコード」を選ばなければいけないのに、「対象レコード」を選択してしまい、不要なデータを大量に印刷してしまった というような事はないでしょうか。

そのような事を避ける為の「プレビューモード時に印刷したい1レコードのみを表示」させる方法をいくつかご紹介いたします。

 

1.検索モードで予め印刷したいデータのみに絞る

これは一般的な手法だと思います。

プレビューモードにする前に、検索モードで対象データを絞り込みます。

そうすると、プレビューモードにした時にそのデータしか表示されません(当たり前ですが…)。

但し、印刷後もその1レコードのみが表示された状態のままですので、予め絞り込んでいたデータだった場合、

印刷後にその状態に戻すのはちょっと手間がかかってします。

そのような場合は、次の方法を使用してみてください。

 

1’.新規ウィンドウを開き、検索モードで予め印刷したいデータのみに絞る

1とほとんど変わらないのですが、新規ウィンドウで作業をすることにより、

以前の状態に戻すのが簡単になります(そのウィンドウを閉じるだけで元の状態になります)。

 

2.スクリプトステップ「関連レコードへ移動」を使用する

ボタン、又は、スクリプトを使用する方法になりますが、スクリプトステップ「関連レコードへ移動」を使用すると、

事前の準備に少々手間がかかりますが、同様の事ができます。

まず事前準備ですが、テーブルにユニークな値がセットされるフィールドを準備します。

(例:シリアル番号が自動入力される「key」という数字フィールドを作成)

 

リレーションシップの画面で、そのテーブルの別のテーブルオカレンスを作成し、

先ほど作成したフィールドを照合フィールドとして選択します。

(例:「テーブル_プレビュー用」という名前の別のテーブルオカレンスを作成)

 

以上が、事前準備になります。

 

次に、ボタン又は、スクリプトを作成し、「関連レコードへ移動」を実行するように設定します。

「関連レコードへ移動」のオプション画面を開き、

・関連レコードの取得元にそのテーブルの別のテーブルオカレンスを選択し、

・結果オプションの「関連レコードのみを表示」にチェックを入れ、

・「現在のレコードのみ照合」を選択します。

そうすると、1と同様の事ができます。

また、結果オプションの「新規ウィンドウに表示」にチェックを入れると1’と同様の事ができます。

 

表示状態を元に戻したいけど、新たにウィンドウを開きたくないという場合は、

一時的に別のテーブルオカレンスを使用した別のレイアウトに対象レコードを保持し、後で戻すという方法(※対象レコードのみ保持。ソート順などは保持されない)や、

スナップショットリンクを保存して、後で開くという方法等があります。