このサーバーには標準のFileMakerの証明書がインストールされています。

2015年06月05日 06:00 PM

トラブル


FileMaker Server 14を公開して、社内からだけではなく外からも利用できるようにするためには

暗号化による情報の保全が必須です。

FileMaker Server 14ではFileMaker ProやFileMaker Go、FileMaker WebDirectでの通信に

SSL暗号化を行うことができます。

FileMaker Server 14ではデフォルトで証明書がインストールされますが、

こちらはテスト目的での使用に限られています。

試しにテスト用証明書を使用してWebDirectで接続すると、下図のような警告が表示されます。

図1

FileMaker ProやFileMaker Goからの接続では警告は表示されませんが、

プログレッシブダウンロード機能が使えない等の制限があるようです。

 

FileMaker Serverで使用することが出来るSSL証明書は下記のナレッジに載っています。

http://filemaker-jp.custhelp.com/app/answers/detail/a_id/12130

ナレッジをご覧いただけると分かりますが、掲載されているのは全て海外の認証局となっており

私のような英語が苦手な者にとっては、いきなりハードルが高くなってしまいます。

 

しかし掲載されている認証局のいくつかは日本法人があるので

使用できる証明書を日本語で購入することができるのではないかと思い調査いたしました。

 

今回、弊社がご相談させていただいたのは株式会社 コモドジャパン様です。

しかしコモドジャパン様のHPを確認したところ、ナレッジに掲載されている「Elite SSL」という商品は

見当たりません。

が、まずは問い合わせをさせていただき事情を説明したところコモドジャパン様側から

Elite SSL証明書を発行できるとの回答をいただきました。

そこで早速Elite SSL証明書を発行していただき、インポートを行いました。

 

 

ところがインポート完了後、Admin Consoleに気になるメッセージが・・・

「情報: このサーバーにインストールされているカスタム SSL 証明書は FileMaker で

サポートされる証明機関から発行されたものではありません。」

 

Comodo(英国)とコモドジャパン様では発行される証明書に違いがあるのでしょうか。

コモドジャパン様に再び問い合わせをすると、Comodo(英国)のものと変わりは無いはずとの回答。

ここからはコモドジャパン様のご担当の方のご協力をいただきながら何度もテストをしました。

暗号化強度をかえてみたり、インポートする方法をかえてみたり・・・。

それでもAdminConsole上のメッセージは消えませんでした。

FileMakerのカスタマーサポートに上記の状況を説明し問い合わせをしたところ、意外な答えが。

なんと、日本語への翻訳ミスで本来は下記のメッセージが表示されるべきであり、

当該証明書は正しくインポートされているとのこと。(※1)

 

ということで、回り道をしてしまいましたが、結果としてコモドジャパン様のElite SSL証明書が

使用できるということがわかり一安心。

さらに検証をするなかで、コモドジャパンの担当者さんからいろいろと教えていただき

この度コモドジャパンさんには大変お世話になりました。

この場をお借りしてお礼申し上げます。

 

なお、先ほどご紹介したとおりコモドジャパンのHPにはElite SSL証明書は掲載されていませんが

ご相談すれば発行していただけるとのことです。

弊社は、コモドジャパンの販売パートナーもさせていただいておりますので、

SSL証明書の導入に関してお困りのことがございましたら、ぜひご相談くださいませ。

 

 

※1 後日ナレッジに情報が掲載されました。(2015年5月29日)
http://filemaker-jp.custhelp.com/app/answers/detail/a_id/15040/

(2015年6月3日にリリースされた FileMaker Server 14.0 v2 ではまだ対応していないようです。)