ファイルメーカーのデータをExcelで見る (ODBC接続)

2012年05月28日 10:33 PM

ファイルメーカーのTips


今回は、ファイルメーカー(FileMaker Pro)のデータをWindowsのエクセル(Microsoft Excel)で見る方法をご紹介いたします。 ファイルメーカーのデータをExcelで見たいという場合、「レコードのエクスポート」機能を思い浮かべられると思います。

ただ、「レコードのエクスポート」機能で作成したExcelファイルは、”その時”のデータを見る事はできますが、その都度エクスポートをしなければいけませんし、列の幅・ピボットテーブル等の設定も毎回リセットされてしまいます。

そこで、便利なのがODBC接続を使用したFileMakerファイルの参照です。毎回そのような事をしなくても見たい時に”その時”のデータを見る事ができるようになります。

 

それでは、その手順をご紹介していきます。 ※今回の例では、以下を使用しております。 OS:Windows 7 Professional SP1 (64bit) FileMaker:FileMaker PRO Advanced 11.0v3 Excel:Microsoft Excel 2010

※また、使用しているファイルのデータは弊社が適当に作成したサンプルデータです。 万が一、同一の人・会社等が実在していた場合でも、それらの人・会社等とデータは全く関係ございません。

※Excelからの参照設定以外の部分は、FileMaker ODBCとJDBCガイドの22ページ以降にも記載されております。 そちらもご参照ください。

FileMaker ODBCとJDBCガイド(PDF)

http://fmdl.filemaker.com/kk/product_documentation/11/fm11_odbc_jdbc_guide_ja.pdf

 

 

1.ODBCクライアントドライバのインストール

インストールディスク等から、ODBCクライアントドライバをインストールします。 下記リンク先の手順に従い、ドライバをインストールします。

FileMaker 11 での ODBC および JDBC クライアントドライバのインストール

(特に難しい部分は無い為、説明は省略いたします。)

 

2.ファイルメーカーのファイルをExcelから参照できるように設定する

ファイルメーカーのファイルをODBCで参照できるように設定します。

・拡張アクセス権の設定

参照させたいファイルメーカーのファイル(※)を開き、 メニュー[ファイル]-[管理]-[セキュリティ]から、「セキュリティの管理」画面を開きます。 「セキュリティの管理」画面の「拡張アクセス権」タブで、キーワード[fmxdbc]にアクセス権セットを割り当てます。

(※ファイル名に2バイト文字が使用されていると、Excelから参照することができない場合があります。)
(※参照時に使用するアカウントには、パスワードを設定する必要があります。)

 

・ファイルメーカーのODBC/JDBC共有の設定

(※FileMaker PROの場合)

メニュー[ファイル]-[共有設定]-[ODBC/JDBC]から、「ODBC/JDBC 共有設定」画面を開きます。 ODBC/JDBC共有を「オン」にし、参照させたいファイルのアクセス設定で「すべてのユーザ」又は、 「アクセス権セットによってユーザを指定」を選択します。

 

3.参照用FileMaker DSNを作成する

ファイルメーカーのファイルを、ODBCドライバを使用して参照できるように設定します。

・DSNの作成

(※64bit Windows7 OSの場合)

C:\Windows\SysWOW64 にある「odbcad32.exe」を開きます。

「システムDSN」又は「ファイルDSN」タブを選択し、「追加」ボタンをクリックします。

「データソースの新規作成」画面で「FileMaker ODBC」を選択し、「完了」ボタンをクリックします。

「DSNの構成」画面が表示されるので、「次へ」ボタンをクリックします。

データソースへの参照に使用する名前を入力し、必要に応じて説明も入力し、「次へ」ボタンをクリックします。

接続するホスト(同一PCの場合は「localhost」)を入力し、「完了」ボタンをクリックします。

 

 

4.ExcelでFileMakerのデータを参照する

ExcelでFileMakerのデータを参照してみましょう。

・接続ファイルの作成

「データ」タブの[外部データの取り込み]-[その他のデータソース]-[データ接続ウィザード]をクリックします。

「データ接続ウィサード」画面が表示されるので、「ODBC DSN」を選択し、「次へ」ボタンをクリックします。

3で作成した参照用FileMaker DSNを選択し、「次へ」ボタンをクリックします。

FileMakerファイルのログインダイアログが表示されるので、入力し「OK」ボタンをクリックします。

有効なアカウント情報が入力されると、テーブル選択画面が表示されるので、参照したいテーブルを選択し、「次へ」ボタンをクリックします。

データ接続ファイルの保存画面が表示されるので、必要に応じて各項目を入力し、「完了」ボタンをクリックします。

(「パスワードをファイルに保存する」にチェックを入れると、パスワードがファイルに保存されます。※セキュリティが落ちます。)

(「常にこのファイルを使用してデータを更新する」にチェックを入れると、接続確認のダイアログが表示されなくなります。)

 

どのようにデータを表示させるかのダイアログが表示されるので、選択して「OK」ボタンをクリックします。

ファイルメーカーのデータがExcelに表示されます。

<テーブルの場合>

<ピボットテーブルの場合>

 

以上で、ファイルメーカーのデータをExcelから参照することができるようになりました。

最新のデータを表示させたい場合は、「デザイン」タブ(テーブルの場合)「オプション」タブ(ピボットテーブルの場合) 又は 「データ」タブにある更新ボタンをクリックすると最新のデータが表示されます。

 

テーブルの場合は、データ更新時のExcel側の動作を同タブの「プロパティ」で設定することができます。

また、「接続のプロパティ」画面で接続に関する設定をすることもできます。

その他詳細は、Excelのヘルプファイルをご覧ください。